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1月, 2021の投稿を表示しています

リノベーション投資の3つのポイント①

  賃貸住宅をリノベーションする時 検討したほうが良いポイントをまとめてみました。 現在ご検討中の方、 今後必要だと思っている方は ぜひ参考にしてください。 【検討事例の条件】 ・賃貸マンション(鉄筋コンクリート造) ・築 25 年 ・現状の家賃相場は 6 万円 ・ 12 戸中 3 戸空室 ・空室の3戸をリノベーション ・リノベーション後の家賃は 7.5 万円 ・リノベーション費用は 1 戸あたり 100 万円 【検討する 3 つのポイント】 ①      リノベーションの投資利回り ②      費用を借入した場合の安全性の確認 ③      入居ニーズをおさえてあるか ①      リノベーションの投資利回りを確認する まずは、工事を行う事によって どのくらいの家賃上昇が見込めるかを検討し、家賃の増額分を計算します。 一戸あたりの家賃上昇額は 7.5 万円- 6 万円= 1.5 万円 3戸合計の家賃上昇額は 1.5 万円× 3 戸= 4.5 万円 1年間の家賃上昇額は 4.5 万円× 12 ヶ月= 54 万円 上記より 3 戸リノベーションすることによって 年間の家賃が 54 万円アップとなります。  次に、 リノベーション費用の総額を計算します。 工事費用は 1 戸あたり 100 万円ですので 100 万円× 3 戸= 300 万円 次に、 工事によって増額した家賃から 空室損や運営に必要なコストを差引いて 物件の実力とも言える 「営業純利益」を計算します。 今回は 空室損や運営に必要なコストを 20 %と想定します。 54 万円-( 54 万円× 20 %) = 43.2 万円(営業純利益)   これらが分かったら、 リノベーションによる投資利回りが計算できます。 計算式は (営業純利益)÷(工事費用) 43.2 万円÷ 300 万円 リノベーションによる 投資利回りは 14.4 %という事が分かりました。 次回は 「費用を借入した場合の安全性」を確認します。 =おわり= 不動産賃貸経営の 現状分析や収益改善は、 CPM® (米国公認不動産経営管理士)の 資格保有者への相談をお勧めします。 収益の最大化を目標とした 対策をご提案し、 お客様と一緒になって解決をしていき

借入をしてまで不動産投資をする理由

  収益不動産を購入するとき、 金融機関より借入を行う人が多いです。 借入をすると 利息を支払わないといけないし、 いっそのこと 現金で購入した方が良いのでは? と疑問に思うこともあると思います。 現実的には、 収益不動産を買えるほど 現金を持ち合わせていないから・・・ といった理由により 借入することを納得しますが、 現金で買った場合と 借入を利用した場合、 果たして投資効率(利回り)が良いのはどっちか? 今回はこのあたりを見ていきます。 【前提条件】 物件購入費用:5,000万円 借入:4,000万円、金利2%、期間20年 年間返済額:243万円 自己資金:1,000万円 年間家賃収入:550万円 運営諸経費:100万円 純収入:450万円(550万-100万) 【現金で購入する場合】 純収入÷物件購入費用 450万円÷5,000万円 利回り9% 【借入して購入する場合】 純収入-年間返済額=税引き前手残り 450万円-243万円=207万円 税引き前手残り÷自己資金 207万円÷1,000万円 利回り20.7% 税引き前の手残りを比べると 現金で購入した場合は、 450 万円 借入して購入した場合は、 207 万円 現金購入のほうが、 税引き前の手残り金額は多くなります。 しかし、 投資効率(利回り)に注目すると 現金で購入した場合は 利回り 9 % 借入して購入した場合は 利回り 20.7 % 借入したほうが、 自己資金の投資効率が良い結果となります。   これが、 借入をしてまで不動産投資をする理由です。   全額自己資金で購入するよりも 借入をして購入した方が、 自己資金に対する 利回りが高くなるので 借入をしてまで 投資をすることに価値があるという訳です。   最後に、 借入をしたほうが利回りが良いですが 投資としてのレバレッジ効果が あるのかどうかも確認しておく必要があります。 これは、 「銀行の利回り」と比較することで確認できます。   今回の事例で確認してみましょう。 【銀行の利回り】 年間返済額÷借入額 243 万円÷ 4,000 万円 銀行の利回りは 6.07 %   借入して購入する場合の利回りは 20.7 %でしたので 銀行の利回り( 6.07 %)より 上回っています。 よ

投資利回りの図解説明

  収益不動産の投資指標として 代表的な3つを図で表現してみました。 文字と一緒に図を見ることによって、 より理解が深まりますので、 参考にしてください。   今回ご紹介する指標は以下の3つです 表面利回り 純利回り 自己資金の利回り 1.表面利回り 物件価格 3,000 万円 年間の家賃収入が 300 万円の場合 300 万円÷ 3,000 万円 表面利回りは 10 %となります。 2.純利回り 上記と同じ条件で、 年間家賃収入のうち、 運営経費が 60 万円かかる場合 240 万円÷ 3,000 万円 純利回りは 8 %となります。 3.自己資金の利回り 上記物件を購入する際に融資を利用した場合 借入金額 2,500 万円 金利 2 % 期間 30 年   ※この融資条件の場合、 年間の返済額は約 110 万円になります。 130 万円÷ 500 万円 自己資金利回り 26 % 上記で紹介した ③(自己資金の利回り)は、 金融機関の融資条件によって 左右するので、 購入される人によって異なります。 金融機関への融資相談の前に 物件検討や分析をおこなう場合 ①(表面利回り)よりも、 ②(純利回り)のほうが より現実に近い分析となります。 しかし・・・ 次に紹介する方法の 「購入諸経費も含んだ利回り」 で検討する方が もっと現実に近くなりますので 載せておきます。 購入諸費用を含んだ利回り 購入諸経費を 200 万円とした場合 240 万円÷ 3,200 万円 純利回り 7.5 % これは、総収益率( FCR ) と呼ばれている投資指標です。 不動産賃貸経営の 現状分析や収益改善は、 CPM® (米国公認不動産経営管理士) の資格保有者への相談をお勧めします。 収益の最大化を目標とした対策をご提案し お客様と一緒になって解決をしていきます。 =おわり=     ※本Blogに掲載した内容は、当社ウェブサイト内 「賃貸不動産経営コラム」 に 一覧表として掲載しています。 よろしければ、そちらもご覧ください。 得意エリアは佐鳴台2km圏内 CPM®の視点で 不動産コンサルティング 静岡県知事(5)第11221号 不動産コンサルティング・管理・仲介 有限会社 丸浜不動産 浜松市

銀行の利回り(K%)

  収益不動産の投資効率を分析するとき 検討している物件の表面利回りと 金融機関からの借入金利を比較している人をみかけます。 「この物件の表面利回りは6%あって 借入の金利は2%だから儲かるよ・・・」 みないな感じの話しを 聞かれたことはありませんか? 意外と、 金融機関の人や税理士なども、 このように解釈されている方もいるようです。 そもそも性質の違う指標を比べているので これには全く意味がありません。 投資効率を分析するのに 「表面利回り」を使うのは止めた方がいいです。 そして、 もしこの方法で比較するのであれば 「借入の金利」ではなく 「銀行の利回り」で比較したほうが良いと思います。 でも、 そもそも単年度で分析すること自体 お勧めしませんが、この点は、別の機会でご紹介します。 今回は「銀行の利回り」を見ていきましょう これは、 お金を貸す側の銀行からみた 「融資する」という 投資行為によって 得られる利回りの事です ○○万円貸したら、月々○○円返ってくる このときの「利回り」が「銀行の利回り」 このほうが分かりやすいかもしれませんね 「銀行の利回り」は 「ローン定数( K %)」と呼ばれています これは、 金利と借入期間で決まります 言い換えると、 金利と借入期間が同じなら、 借入金額が違っても同じ数字になります。 そして、 借入元金と利息を含んでいますので 我々が銀行から融資を受ける際の金利より高くなります。 この数字がわかると、 初期の投資分析、 特にレバレッジ判定に役立ちます。 最初の話しに戻りますが、 実は「物件の表面利回り」より 「銀行の利回り」の方が高い! なんてこともあって、 物件の利回りより高い利回りで 資金調達をしている状況の方もいますので 要注意です。 K%を意識していきましょう!   【計算式】 ローン定数( K %)=借入金の年間返済額÷融資額 =おわり= 不動産賃貸経営の現状分析や収益改善は CPM® (米国公認不動産経営管理士) 資格保有者への相談をお勧めします。 収益の最大化を目標とした対策をご提案し お客様と一緒になって解決をしていきます。   ※本Blogに掲載した内容は、当社ウェブサイト内 「賃貸不動産経営コラム」 に 一覧表として掲載しています。 よろしければ、そちらもご覧ください。 得意

借入金の支払い限度額を知る

  金融機関から融資を受けるとき、 その融資を受けて安全なのかどうか ? を 確かめるときは、 負債回収比率という指標を使って判断できます。 負債回収比率は、 DCR (デッドカバーレシオ)と表記されることが多いです。 購入する物件の収入で 借入金の返済を行っていけるかどうかを 数字で判断できる便利な指標です 。 一般的に DCR は 1.3 以上が好ましいとされていますが、 なるべくならもっと高い (個人的には 2 に近いほうが)安全です。 DCR1.3 という事は、 借入金の返済金額が 100 万円だった場合、 家賃から運営経費などを除いた 物件の純収入は 130 万円ということになります。 返済額より 30 万円多い収入があるから安心 ということです。 これは、 ひとそれぞれ投資の目標が違いますので 正解の数字はありません。 自分の投資に対する目安として 設定しておくと良いと思います。 そうすることによって、 どの融資を選んだら良いか判断できるようになります。 例えば、 DCR1.3 以上を投資の目標とした場合で 家賃から運営経費などを除いた 物件の純収入が 200 万円だった場合 借入金の年間支払額は 153 万円以内で収まる融資を選択する必要があります。   200 万円÷ 1.3 =年間支払限度額( 153 万円)   融資は、 借入可能金額、 金利、期間の他に、 今回お知らせした 負債回収比率( DCR )や 年間支払限度額も確認して判断しましょう。 不動産賃貸経営の現状分析や収益改善は CPM® (米国公認不動産経営管理士) 資格保有者への相談をお勧めします。 収益の最大化を目標とした対策をご提案し お客様と一緒になって解決をしていきます。 =おわり=   ※本Blogに掲載した内容は、当社ウェブサイト内 「賃貸不動産経営コラム」 に 一覧表として掲載しています。 よろしければ、そちらもご覧ください。 得意エリアは佐鳴台2km圏内 CPM®の視点で 不動産コンサルティング 静岡県知事(5)第11221号 不動産コンサルティング・管理・仲介 有限会社 丸浜不動産 浜松市中区佐鳴台3-35-7 TEL:053-447-8817 e-mail:  info@maruhama.biz HP:  https://ww

リスクが高いのはどっちの融資?

  収益不動産を購入するとき、 金融機関の融資を利用する人が多いと思います。 資金を貸す側の金融機関は、 融資の安全性とリスク、 そして その融資から得られる利益などを 分析して融資条件を決めます。 基本的には、 物件価格より融資額が低いのが一般的ですね。 そして、 物件価格に対する融資額の割合を示す指標は、 ローン資産価値比率( LTV )といって パーセンテージで表されます。 ( LTV ○○%) これは、 価格に対する借入金の依存度をみるのに役立ちます。 計算方法は非常に簡単で、 借入金額を物件価格で割れば求められます。 借入価格÷物件価格 金融機関からすると、 ローン資産価値比率( LTV )が高いほど、 「リスクが高い融資」となる訳で、 当然金利も高くなると考えられます。 しかし、 ローン資産価値比率( LTV )が 高いということは、 借りる側にとっては、 少ない自己資金で 投資を行えることになりますので、 高いレバレッジで 運用できるという事にもなります。   少し話題がそれてしまいました。 融資金額(借入金額)が高い融資ほど、 リスクが高いと思われがちですが、 果たしてそうなのでしょうか? 今回は、 5,000 万円の収益物件の融資を 金融機関へ相談したと仮定して、 A と B の2つの融資を比較していきます。 融資 A の融資金額は 3,500 万円 融資 B の融資金額は 4,000 万円 この部分だけ注目して、 融資 B の方が リスクが高いという意見もありますが、 実は、 金利と返済期間も 一緒にみることが重要です。 上の表からも分かるとおり 融資の年間返済額は、 融資 B の方が少ないので、 手残りの金額は 融資 B の方が多いという結果になります。   次に、 融資の安全率を見てみましょう。 家賃収入より運営経費を差引いた 残りが 400 万円だったとします。 安全率は、 手残り 400 万円と融資の年間返済額を使って求めます。 融資金額のほかに、 ローン資産価値比率( LTV )も、 金利も融資 B のほうが高いですが、 じっくりと紐解くと、 融資 B のほうが安全といった結果になりました。 (安全率は数字が高い程安全とみなされています)     もう少し深