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グレードアップ改修工事を行うかどうかの判断

収益不動産と修繕を 切り離すことは出来ません。 時間の経過と共に、 元の状態に戻す 修繕が必要で、 これを怠ると 賃料の下落を招きます。 そして、 定期的な大規模修繕も 必要になってきます。 改修や修繕が 必要となったその時点で 当たり前に 求められている入居者ニーズ 性能に対応するための 改修コストがかかってきます。   壊れた物を直したり、 建物維持の為に どうしても必要な工事の他に 入居促進のための 「グレードアップ工事」 を検討するとき この工事を 行ったほうが良いのか判断に迷う そんな時、 どうやって考えたら 良いのかをみてきましょう。 グレードアップ工事の 例を挙げますと 和式トイレ→洋式トイレ 3点ユニットバス→バストイレ分離 和室→洋室 追い焚き、 自動湯はり シャワートイレ、エアコン モニタ付きドアホン インターネット などが代表的ですね。   改修を行ったことにより、 物件の市場価値が どのように変化するのかを 確認することによって その改修を 行うべきかどうかを 判断することができます。 例) 入居がなかなか決まらないので エアコン、 モニタ付きドアホン 浴室乾燥機の設置を検討。 設置費用は 100 万円。 この設備を設置したら 家賃を月額 1 万円増加 (年間 12 万円) できることが予想される。 この地域で 売買取引されている 利回りは 10 %。 工事費用は現金で支払い。 工事を行った場合、 物件の市場価値は どうなるのでしょうか?   【 計算式】 (家賃の増加年額)÷(売買市場での利回り)=(自己資本の価値) 12 万円÷ 10 %= 120 万円   この計算によると、 改修工事という 投資を行った結果 120 万円分 物件の価値が 上昇したことを意味します。 改修工事のコストは 100 万円 物件が上昇した価値は 120 万円 よって、 この投資(改修工事)は 行ったほうが良い という結論になります。   改修工事の全てを このような考えで 判断する訳ではございません。 このような考え方もあるんだな といった感じで 捉えていただければと思います。 グレードアップ工事を おこなっても 家賃のアップが見込めない そう思われる オーナー様も多いですが、 家賃アップが 見込めない工事は

水害リスクとは

  以前 「水害リスクを調べる」 といったコラムを書きましたが、 情報が多く、 わかりにくい部分がありましたので、 簡潔版として書きます。 2020 年 8 月 28 日より 不動産取引に際しての 「重要事項説明」として、 水害リスクの説明が 義務付けられました。 不動産を買う時はもちろん、 借りる時も、 取引する物件に関する 「水害リスク」の説明を 聞いていただく事になります。 説明するときに利用する資料は、 自治体が公表している 「水害ハザードマップ」です。 「水害リスク」とは、 洪水・内水・高潮 の3つが対象となっています。 「洪水」とは、 主に河川の氾濫を想定したもの 「内水」とは、 堤防の内側で発生した 氾濫のことで、 市街地内を流れる 側溝や排水路、 下水道などから 水が溢れる水害 「高潮」とは、 台風や発達した低気圧が 海岸部を通過する際や 向岸風によって生じる 海面上昇のことです。 ここで、 注意していただきたいことは 水害ハザードマップで、 浸水想定区域外だったり、 マップに色塗りされていない からといって、 安全という訳ではない という事です。 雨の降り方や 土地利用の変化によって 状況は変わります。 区域外でも 浸水が発生する場合があり、 水害リスクがないと 誤認することの無いようにしましょう。   所有されている 賃貸物件や土地が、 水害の区域内かどうか? 一度確認されることを お勧めします。   今後修繕するか否か 建物を建築する場合は 造成費用の加算 時価下落の可能性と 路線価の動き   いろいろと 想定しておくことがあります。   年1回から2回、 豪雨の度に道路が 浸水する物件のオーナー様で、 物件脇に「土嚢」を 用意されている方もいました。 =おわり= ※本Blogに掲載した内容は、当社ウェブサイト内 「賃貸不動産経営コラム」 に 一覧表として掲載しています。 よろしければ、そちらもご覧ください。 得意エリアは佐鳴台2km圏内 CPM®の視点で 不動産コンサルティング 静岡県知事(5)第11221号 不動産コンサルティング・管理・仲介 有限会社 丸浜不動産 浜松市中区佐鳴台3-35-7 TEL:053-447-8817 e-mail:  info@maruham

害虫が発生した場合

  最近、自分の周りで 害虫問題が続きましたので、 改めて考えてみようと思います。 害虫の問題は、 建物自体の欠陥では 無い場合がほとんどですが、 発生してしまった場合、 駆除が必要です。 大量発生した場合など、 見積りなどを 待っている余裕は無く、 最短の日程で 駆除することが求められ、 被害の拡大防止が 最大の目的となります。 駆除の費用を オーナーが負担するのか、 入居者が負担するのか についても、 意見が分かれる問題です。   明らかに 入居者側に責任がある場合、 例えば 日常の清掃を怠っていたり、 ゴミを溜め込んでいたり、 換気が悪かったりするときなど、 入居者側の 使用方法の問題が明らかな場合は、 入居者側に 費用の負担を お願いすることになります。 このような事が 原因でなくても、 害虫が発生する場合もあります。   隣が空き地で 草が生い茂っていたり、 大きな木が何本もある。 カラス等の鳥が 小動物や家庭の生ゴミなどを 運んでくる。 (マンションの屋上で魚の死骸を発見したことがあります) 毛虫、ハチの巣、クモ ネズミやコウモリ (これは害虫じゃないですね) 白アリもありますね。 (これは、建物の欠陥も影響します) ある一定の季節だけ 大量に発生して、 時期が過ぎれば いなくなるケースもあります。 害虫問題に関しましては、 全く防ぎようのない 場合もありますが、 自己防衛できる 事もあります。     ポイントは「清掃」です。 常にキレイに保っていれば 防げることも多いです。 入居者による 室内の清掃だけでなく 、 建物周辺の 清掃、除草、植木の剪定など 定期的に行うこと。 そして 時には、 建物屋根、雨樋、外壁の メンテナンスの実施も必要です。   築古でも 清掃や建物管理が 行き届いている建物は 入居も決まりやすい傾向に ありますので、 物件の価値を 維持することができます。 ちなみに、 最近遭遇した害虫は・・・ ・カツオブシムシの幼虫 ・チャバネゴキブリ   チャバネゴキブリは、 小さくて 炊飯ジャーやポットの中にも 侵入してきます。 繁殖力が強いので、 見つけた場合は、 放置せず、 すぐに 「煙式のもの」 くん煙剤を使って 駆除してください。

家賃の値下げは物件の市場価値を下げる

なかなか入居が決まらないとき、 家賃の値下げを 決断しなければいけない場面に 遭遇しますね。 例えば、 月額 5,000 円家賃を 値下げしたとしましょう。 年間で 6 0,000 円の値下げになります。 仲介業者から 家賃値下げ交渉があったときは 年間での 値下げ額を考えて 決断されている事が 多いと思います。 年間で 6万円位の値引きなら 仕方ないか・・・ こんな経験ございませんか? しかし ここからが、大切・・・ その物件周辺で取引される 収益物件の 利回りが 8 %だったとします。 5,000 円値下げ したことによる 市場価値の 影響を計算すると、 60,000 円÷ 8 %= 75 万円 5,000 円値下げした瞬間に 75 万円分の 物件の市場価値を 下落させてしまった ことになります。 これが 何部屋もあったとすると ちょっとためらいますよね。  こんなこと言ってますが、 値下げを 反対している訳ではなく、 自分もオーナー様へ 値下げ提案や お願いをするケースも 多いです。 こういった事を 頭に入れて検討しましょう・・ といった意味です。 この点ばかり気にして、 家賃を値下げしないで 頑張っていた結果、 ずっと決まらない ということになってしまう事は 避けたいですので・・ 値下げの件は、 オーナー様だけではなく、 我々不動産業者も こういった事を 考慮したうえで 取り組む必要があり、 値下げ以外の方法も 考えて行動しなければ・・・ と自分に 言い聞かせている部分もあります。   そして、 決まらないから 値下げではなく、 「エアコン付けて家賃を維持」 という方法も 選択肢として持っておくと 最終的には そちらの方が 良かったといった場合もありますね。   ※本Blogに掲載した内容は、当社ウェブサイト内 「賃貸不動産経営コラム」 に 一覧表として掲載しています。 よろしければ、そちらもご覧ください。 得意エリアは佐鳴台2km圏内 CPM®の視点で 不動産コンサルティング 静岡県知事(5)第11221号 不動産コンサルティング・管理・仲介 有限会社 丸浜不動産 浜松市中区佐鳴台3-35-7 TEL:053-447-8817 e-mail:  info@maruhama.biz HP:  https:/

収益不動産の市場価値と投資価値②

今回は、収益物件の 「投資価値」をみていきましょう。 物件の投資価値は 投資家の期待に基づいて 決まります。 この物件に投資して、 この位の利益を得たい・・ といった要望によって決まります。 収益不動産の投資価値を決める要素は何か? 前回の「市場価値」と同じく、 「収入」と「利回り」 この2つによって決まります。 そして、 物件を借入して購入した場合は 「借入残高」も関係してきます。   収入には 「税引き前キャッシュフロー」 を用います。 利回りは 投資家がその投資に期待する 「期待利回り」のことで、 自己資金の 運用利回りである 「 自己資金配当率」 になります。 どの位の利回りが 欲しいのか? 自分自身で定めてみましょう。   収益物件の投資価値の考え方(計算式)   税引き前キャッシュフロー( I )÷ 自己資本配当率 ( R )=自己資本( V )   自己資本( V ) + ローン残高=投資価値     例えば、 税引き前キャッシュフローが 200 万円で、 投資家が期待する 自己資本配当率が 8 % 借入金が 1 億円だった場合、   200 万円÷ 8 %= 2,500 万円   2,500 万円 +1 億円= 1 億 2,500 万円   投資価値は、 1 億 2,500 万円になります。   上記の計算により、 このケースで 200 万円の 税引き前キャッシュフローを 得たい場合には、 2,500 万円以上の自己資金を出すと、 自己資金に対して 8 %の利回りを 得ることが 出来なくなってしまう事が わかります。 そして、 200 万円の 税引き前キャッシュフローを 得るには、 1 億 2,500 万円が 必要になるということになります。 税引き前キャッシュフローを 求めるには、 営業純利益や 借入の支払額が必要となります。 やはり投資の分析には、 キャッシュフローツリーを 把握することが必要ですね。   なかなか簡単には 求められない感じです。   いろいろな投資分析を 説明している ウェブサイトがあり、 簡易的な Excel の計算シートなどが ありますが、 こういった事を 踏まえて計算すると より現実的な検討が できる