親の土地を兄弟で共有すると、あとで困りやすい理由
「兄弟で仲良く半分ずつ相続するから大丈夫ですよね?」 相続のご相談で、 そんなご質問をいただくことがあります。 一見すると、とても公平な方法に思えます。 実際、兄弟が仲良く話し合い、 「とりあえず共有名義にしておこう」 という結論になることも少なくありません。 しかし、不動産の場合は その「とりあえず」が、 数年後に大きな悩みになることがあります。 特に、不動産業者の目線ですと 「共有は絶対にダメ」と思ってしまいます。 今回は、 親の土地を兄弟で共有した場合に あとで困りやすい理由についてです。 共有名義は「問題の先送り」 兄弟で共有名義にすると 当然ですが 土地は兄弟全員の財産になります。 そのため、 相続した直後は大きな問題がなくても あとになって、 「売りたい人」と 「残したい人」の 意見が分かれることがあります。 例えば、 長男は 管理の負担を減らすために売却したい。 一方で、妹は 「親との思い出があるから残したい」と考えている。 どちらの気持ちも理解できます。 でも 共有名義では 一人だけの判断で 話を進めることはできません。 その結果、 話し合いがまとまらず 土地だけが何年も そのままになってしまうことがあります。 次の世代になると、さらに話が複雑に 共有名義で注意したいのは 時間が経ったあとのことです。 兄弟のどなたかが亡くなると その持分はさらに相続されます。 すると、 兄弟だけで話し合えばよかったものが 甥や姪も含めて 話し合う必要が出てくることがあります。 甥や姪といっても このような話になる頃には その人達が 40代、50代になっていることもあると思われます。 人数が増えれば それぞれ生活環境も考え方も違います。 「売りたい」 「貸したい」 「そのままでいい」 と意見がまとまりにくくなり 手続きを進めることが難しくなります。 「公平」と「納得」は同じではない 共有名義を選ぶ理由の一つに 「平等に相続したい」 という思いがあります。 もちろん その考え方はとても大切です。 ただ、 不動産は預貯金とは違い きれいに分けられる財産ではありません。 だからこそ 「平等に分けること」 だけでなく 「将来も困らない形になっているか」 という視点も必要です。 ...