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2月, 2021の投稿を表示しています

不動産投資の図解説明

不動産投資の仕組みを 文字で説明すると、 とても分かり難いですよね。 文字ばかり追っていても 頭に入ってきません。 もちろん、 自分も文字だけで把握するのに苦労します。 そんな時は、一度 図にしてみると分かりやすいです。   例えば、 以下のような不動産投資があったとします。   物件価格: 5,000 万円 購入諸経費: 500 万円 建物:鉄筋コンクリート造 3 階建 戸数: 6 戸 家賃: 8 万円 年間賃料: 576 万円 空室損: 26 万円 運営費: 100 万円 純収入: 450 万円 借入条件:融資金額 4,500 万円、金利 2 %、期間 20 年 年間返済額: 273 万円   【収支計算】 家賃収入  576 万円 空室損 ▲ 26 万円 運営費 ▲ 100 万円 純収入  450 万円 年間返済額 ▲ 273 万円 税引き前収入  177 万円   【純利回り( FCR )】 8.18 % =計算式= 純収入÷(物件価格 + 購入諸経費) 450 万円÷( 5,000 万円 +500 万円)     【自己資金の利回り( CCR )】 17.7 % =計算式= 税引き前収入÷自己資金 177 万円÷ 1,000 万円   【銀行の利回り( K% )】 6.06 % =計算式= 年間返済額÷借入金額 273 万円÷ 4,500 万円   以上より、レバレッジ判定は プラスのレバレッジ   文字だけで説明しましたが、 分かり難いですよね。 この投資を図にしてみましたので、 よろしかったら読み続けてください。 ①     物件価格と購入諸経費の合計額が 5,500 万円 純収入が 450 万円 したがって 純利回り( FCR )は、 8.18 %となります。 ②      投資にかかった費用の内訳は、 4,500 万円が借入で、 1,000 万円が自己資金 ③   銀行の利回り( K% )は、 6.06 %。 純利回り( FCR )との差がレバレッジによる利益 これが意味することは、 まず、この投資は 投資家と銀行の共同出資の投資と考えます

不動産投資の標準形

不動産投資は 時系列で考えることが重要です。 最初に物件を購入しますので お金が出ていきます。 マイナスからスタートですね。 そして、 物件を保有している間に、 お金が入ってくれば「プラス」 お金が出ていけば「マイナス」 ということになります。 家賃が入ってくるので、 保有している間は ずっとプラスかというと、 そうではありません。 修繕やリフォームが必要になったり 入居が決まらないとか 家賃滞納なんてことも起こります。 そして、その投資が どんな投資なのか分析する為には 将来売却して お金が残るかどうかを 確認しないと判断できません。 最初のマイナス 保有期間中のプラスとマイナス 最後の売却時のプラス又はマイナス このように、 時系列での考え方が、 不動産投資の標準形と思ってください。   最初にマイナスとなり 保有期間中に キャッシュフローがいくらか出て プラスの収支で何年か保有して 最後に売却して 手元にお金が残る。 最低でも、 最初のマイナス(投資した金額)は 最終的に回収できる。 これが、 投資の標準形の理想となります。 =おわり= 不動産賃貸経営の 現状分析や収益改善は、 CPM® (米国公認不動産経営管理士)の 資格保有者への相談をお勧めします。 収益の最大化を目標とした 対策をご提案し、 お客様と一緒になって解決をしていきます。   ※本Blogに掲載した内容は、当社ウェブサイト内 「賃貸不動産経営コラム」 に 一覧表として掲載しています。 よろしければ、そちらもご覧ください。 得意エリアは佐鳴台2km圏内 CPM®の視点で 不動産コンサルティング 静岡県知事(5)第11221号 不動産コンサルティング・管理・仲介 有限会社 丸浜不動産 浜松市中区佐鳴台3-35-7 TEL:053-447-8817 e-mail:  info@maruhama.biz HP:  https://www.maruhama.biz/ CPM®(米国公認不動産経営管理士) 高山幸也(タカヤマ ユキヤ) Twitter  @maruhama2103 LINE ID  @938shkry

売主が決済前に亡くなった場合

もし、売買契約の決済前に 売主が亡くなった場合どうなってしまうのか? 事例をもとにみていきましょう。   例えば、父が自分の所有する 土地の売買契約を締結し、 その売買契約の決済前に 亡くなってしまったとします。 さらに、相続人(息子)は その売買契約の事を知らなく、 父の死亡後に初めて聞かされたと いった状況の場合、 相続人はどのようなことを 主張することが出来るのでしょうか?   ■契約の取消し、価格変更はできる? まず、このケースで考えられるのは、 「売買契約の事は聞いていなかった」 「この値段では安すぎる」など 契約自体の取消しや価格変更になります。 お気持ちは分かりますが、 いずれも法的には認められない主張です。 なぜかと言うとそれは、 相続によって父の売主の地位を承継しているからです。   ■決済日の延期 もし、約束していた決済日直前に 売主である父が亡くなった場合、 相続登記を行なう時間的余裕が 無いと考えられますので、 決済日の延期を買主と 相談することが考えられます。 つまり、売主の相続人は 買主に対して 「決済日の延期合意」 の 申し入れを行うという事です。 しかし、 買主が決済日の延期に応じず、 決済しない事を理由に 違約金の請求を行ってきた場合は どうなるのでしょうか? 買主は売主から 決済日の延期合意を申し入れられても 延期に応じる義務はありません。 従って、予定通りに 決済が行なわれなかった場合、 違約金が発生します。 例えば、相続人(息子)が、 「売買契約の事は聞いていなかった」 といった事情の中で、 急いで準備したにも関わらず 決済日に相続手続きが間に合わなかった。 といった場合でも 違約金支払いの義務が生じるのは 酷なようにも思えます。 このような場合は、 「民法 415 条ただし書き」 に該当するかどうかがポイントになります。 この内容は 「債務の不履行が契約及び取引上の 社会通念に照らし合わせて 相手側の責めに帰することが できない事由によるものであるときは、 違約金の請求はできない」 と定められています。 なかなか難しい文章ですね・・・ これは、 ①     被相続人(この場合父親)が締結した契約の有無 ②     契約の有効性の調査、未履行であるか否かの状況

保証人を相続した人への請求

家賃滞納が発生した場合、 賃貸借契約の連帯保証人に対して 請求できる金額は、 契約時に定めた「極度額」までとなります。 連帯保証人が死亡し、 連帯保証人の相続人に対して 滞納家賃を請求する場合、 この「極度額」は変わりませんが、 時期が関わってきます。 つまり、どの時点の滞納まで 請求できるかが決まっていますので確認しておきましょう。     ■連帯保証人からの家賃の回収 まずは、連帯保証人から 請求できる条件をみていきます。 連帯保証人あるいは その相続人から 滞納家賃を請求できるかどうかは、 根 保証債務の具体的な保証対象が定まる 「元本確定事由」によります。 <保証債務の元本確定事由> ①      債権者が保証人の財産について   金銭支払請求権についての   強制執行または担保権の実行を申し立てたとき ②      保証人が破産手続開始決定を受けたとき ③      主たる債務者(賃貸借契約では借主)   又は保証人が死亡したとき   ここで注意したいことは、 元本確定後に発生した債務は 保証の対象外になることです。 また、連帯保証人が死亡して その相続人が連帯保証人を相続した場合 相続した時点で存在していた 保証債務(未払い賃料など)であれば、 相続人に対して請求できますが、 相続発生後に発生した 保証債務(未払い賃料など)は、 保証の対象外となります。 補足ですが、 賃貸借契約では、 借主が破産しても契約は終了しない為、 借主の自己破産は 保証債務の元本確定事由となりません 。 従って、保証人は 借主が破産手続きをおこなった後の 賃料も支払う必要があります。 ■賃貸借契約書に記載する項目 賃貸借契約時に、 保証人が死亡したときや、 その他の保証債務の 元本確定事由が生じた時には、 借主が新たな連帯保証人をつけるように 求めることが出来る契約書にすべきです。   ■まとめ 賃貸借契約の連帯保証については、 元本確定事由が定められています。 保証人が死亡した場合、 保証人の相続人には、 その時点までに保証人が負っていた債務しか 請求できませんのでご注意ください。 =おわり= ※本Blogに掲載した内容は、当社ウェブサイト内 「賃貸不動産経営コラム」 に 一覧表として掲載しています。 よ

家賃滞納による明渡し請求の流れ

家賃滞納が発生し、 何度も支払い請求や注意をしても 改善されない場合、 賃貸借契約を解除して明渡しを求めることになります。 実務的な流れとしては、 内容証明郵便で「賃料支払い」の催告、 支払いがされない場合は、 内容証明郵便で「契約解除」を通知します。 それでも借主が任意に 明渡し(退去)に応じてくれない場合は、 裁判所へ明渡請求訴訟を提起して、 勝訴判決を得た上で、 強制執行により明渡しを得るしかありません。 ■簡易裁判所への支払督促 自分の場合、明渡請求訴訟の前に、 「支払督促」といった手続きを行なうことが多いです。 これは、裁判所が送り主となって 滞納者へ支払いを督促してもらえますので、 この時点で支払ってくれることを 期待して手続きしています。 そうでなくても、 滞納者へ異議申し立ての機会が 設けられるため、 滞納者との話し合いによって 解決する方法も取れます。 期待に反して何も反応が無く、 滞納者の給料差し押さえまで発展したこともありました。 しかし、 これはあくまでも 滞納家賃の回収を目的とした手続きであって、 この手続きをもって 明渡し(退去)を求めることはできません。 この手続きによって 「仮執行宣言」を行い、 債務名義を取得して 「強制執行」といった流れにもっていくことは可能です。 ■強制執行までの手順 借主による 任意明渡しの意思が無い場合、 「明渡請求」と共に 「滞納賃料の支払い」を求めて 訴訟を提起します。 その後、 勝訴判決を得た上で 明渡しの強制執行と共に、 滞納賃料を請求債権として 居室内の動産類を差し押さえる といった流れになります 。 つまり、 滞納者が退去してくれない場合、 裁判を起こして勝訴判決をとり、 更に強制執行しなければいけない という事になります。 実務的にはかなり精神的に ハードなことの連続となります。 強制執行当日は、 住んでいるのに無理やり 退去を求めることになりますし、 差し押さえた動産も 一旦は倉庫など別の場所に 保管が必要で、 換金できるものは ほとんど無いと思ったほうが良いです。 最終的には 家主がその動産一式を 落札(購入)して処分する といった感じです。 ここまでの費用は 全て家主負担。 滞納した借主に対して、 滞納家賃の支払い義務があることは 裁判所が認めてくれますが、 回収はして