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保証人を相続した人への請求




家賃滞納が発生した場合、

賃貸借契約の連帯保証人に対して

請求できる金額は、


契約時に定めた「極度額」までとなります。


連帯保証人が死亡し、

連帯保証人の相続人に対して

滞納家賃を請求する場合、


この「極度額」は変わりませんが、

時期が関わってきます。


つまり、どの時点の滞納まで

請求できるかが決まっていますので確認しておきましょう。

 



 

■連帯保証人からの家賃の回収

まずは、連帯保証人から

請求できる条件をみていきます。


連帯保証人あるいは

その相続人から

滞納家賃を請求できるかどうかは、


保証債務の具体的な保証対象が定まる

「元本確定事由」によります。


<保証債務の元本確定事由>

     債権者が保証人の財産について

  金銭支払請求権についての

  強制執行または担保権の実行を申し立てたとき


     保証人が破産手続開始決定を受けたとき


     主たる債務者(賃貸借契約では借主)

  又は保証人が死亡したとき

 


ここで注意したいことは、

元本確定後に発生した債務は

保証の対象外になることです。



また、連帯保証人が死亡して

その相続人が連帯保証人を相続した場合


相続した時点で存在していた

保証債務(未払い賃料など)であれば、

相続人に対して請求できますが、


相続発生後に発生した

保証債務(未払い賃料など)は、

保証の対象外となります。



補足ですが、

賃貸借契約では、

借主が破産しても契約は終了しない為、


借主の自己破産は

保証債務の元本確定事由となりません


従って、保証人は

借主が破産手続きをおこなった後の

賃料も支払う必要があります。



■賃貸借契約書に記載する項目

賃貸借契約時に、

保証人が死亡したときや、

その他の保証債務の

元本確定事由が生じた時には、

借主が新たな連帯保証人をつけるように

求めることが出来る契約書にすべきです。


 

■まとめ

賃貸借契約の連帯保証については、

元本確定事由が定められています。


保証人が死亡した場合、

保証人の相続人には、

その時点までに保証人が負っていた債務しか

請求できませんのでご注意ください。


=おわり=


※本Blogに掲載した内容は、当社ウェブサイト内

「賃貸不動産経営コラム」

一覧表として掲載しています。

よろしければ、そちらもご覧ください。


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