収益物件の実力を数字で確認
今回は、収益不動産の「安全性」について。
収益不動産を
銀行からの借入で購入する場合、
その物件の家賃収入で
ローンの返済ができるか?
非常に気になります。
「ローンのリスクの安全性」
このリスクの部分を
数字で把握することができます。
収益不動産の利回りである
「効率」と同じくらい
今回の「安全性」も非常に大切です。
この両方を見ることによって、リスクが下がります。
今回お伝えするのは
DCR(デッドカバーレシオ)
DCRは、
負債回収比率とも言われ、
購入する物件から得られる家賃収入で、
銀行の融資を返していけるかを判断する指標です。
ローン返済が大丈夫かどうか?
安全性を確認できます。
■DCR(負債回収比率)の計算方法
DCRの計算に必要な数字は2つ
・営業純利益(NOI)
*NOIやADSにつきましては、キャッシュフローのページでご確認いただけますので、よろしければご覧ください。
営業純利益(NOI)が、
ローンの年間支払額である
何倍あるかを計算することにより、
物件のローン返済能力をみます。
【計算式】
DCR=営業純利益÷年間負債支出
DCR=(NOI)÷(ADS)
■DCRの目安は1.3以上
営業純利益(NOI)が
年間負債支出(ADS)より、どのくらい多ければ安全か?
これに関して、これだ!
といった正解の数字はありません。
その人のリスクに対する考え方によって変わってきます。
あえて数字をあげるなら、
広く一般的に認識されている目安は1.3以上。
借入返済額の1.3倍以上の
営業純利益(NOI)があれば安全圏内と判断されるケースが多いです。
■DCRを計算してみよう
次のような条件の物件購入を検討するとします。
DCR=営業純利益 ÷ 年間負債支出
DCR=(NOI)÷ (ADS)
DCR=80万円÷55万円
DCR=1.45
1.45>1.3ですので、
このケースは安全と評価されます。
仮に金利が上昇したとして、
年間負債支出(ADS)が1.45倍になっても
家賃収入で支払っていける投資という事になります。
また、別の見方をすると・・・
55万円(ADS)×45%=24.75万円
営業純利益(NOI)が24.75万円下がっても返済できることも分かります。
(80万円-24.75万円=55.25万円)
という事は・・・
年間家賃が24.75万円下がっても大丈夫
といった事が言えます。
このあたりをどう判断するかは、
投資される方それぞれの目標によっても異なってきます。
■DCR=1.3という事は、どういう意味?
金利の上昇などで、
年間負債支出(ADS)が1.3倍上がっても
「家賃収入で支払っていける」
ということを意味しています。
ということは・・
DCRが高ければ高いほど、
安全性が高いということになります。
おおよそですが、
DCR1.3は、
家賃が約20%ダウンしても大丈夫なレベルを想定しています。
仮に、
営業純利益(NOI)130万円
年間負債支出(ADS)100万円
このようなケースの場合
DCR=130万円÷100万円=1.3
安全圏内といわれる「1.3」になります。
これは、
100万円(ADS)×30%=30万円
営業純利益(NOI)が30万円下がってもローンの返済ができることを意味します。
(130万円-30万円=100万円)
130万円のうちの30万円は約23%
30万円マイナスになるということは、
23%ダウンとなります。
DCRが高ければ、
ローンの返済に余裕があることになります。
また、
DCRが1に近づくほど、
ローンのリスクは高まります。
そして・・・
1未満はデフォルト(破綻)となりますのでご注意を!
■借入返済額の限度額も計算できる
また、
目標とするDCRがある場合、
逆算することによって、
年間負債支出(ADS)の限度額を
把握することができます。
【計算式】
ADS限度額=NOI÷DCR
【収益不動産で大切なこと】
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