収益不動産の実力を数字で確認
■キャッシュフローツリーの全体の流れを確認
現時点で、その不動産から最大限得られる家賃で、
空室も滞納も無かった場合に得られる
年間家賃の最高額となります。
注意点は、
現状の家賃収入とは違っていて、
現在新規に入居募集した場合にいくらで貸せるのか?
という賃料を記載するところ。
いわゆる、「賃料の引き直し」作業が求められます。
その次に、
退去などの「空室リスク」
滞納などの「未回収損」
これらを差し引いたものを
「実効総収入(EGI)」といいます。
そして、
管理費、固定資産税など
物件運営に必要な「運営費(Opex)」を差引きます。
次、大切です!!
■家賃からリスクと経費を引いたのが「NOI」
上記の計算で差引して残ったものが
「営業純利益(NOI)」
これが、一般的に言われる、
「ネットの収入」「正味収入」「実質収入」のことです。
■最初に確認する数字は、営業純利益(NOI)
収益不動産を検討するうえで、とても重要な数字になります。
今回、いちばんお伝えしたい事は、この「NOI」!!
ここを意識するようにしましょう。
キャッシュフローツリーの全体の流れはもう少し続きます・・・
■借入の返済金を差引く
銀行から借入れをして購入した場合は、
この「NOI」から「年間返済額(ADS)」を差し引きます。
ちなみに、この「年間返済額」には、借入の元本と利息が含まれています。
■税引き前の手残りを確認
「NOI」から「年間返済額(ADS)」を差し引いたものが
税引き前のキャッシュフロー(BTCF)です。
本来はここから、
税金を差し引いたものが実質の手取りとなりますが、
税金はそれぞれ違ってきますので、
今回はここまでの説明とします。
一棟物のアパートやマンション、
区分マンション、
戸建て賃貸など
どんな収益不動産でも、
この計算方法で収支計算することが大切です。
【今回のまとめ】
家賃収入から、空室リスクと運営費を差し引いて残ったものが、
いわゆるネットの収入で「NOI」。
借入がある場合は、さらにそこから返済額を差し引く。
残ったお金がキャッシュフロー(BTCF)。
税引き前のキャッシュフローとなります。
家賃収入から、キャッシュフローを得るまでの流れを把握すると、
課題や対策が見えてきますので、参考にしてください。
次回からは、それぞれの項目別に、もう少し細かくお伝えしていきます。
【収益不動産で大切なこと】
収益不動産は、出口を迎えて
ようやくその投資が良い投資だったのか、
マイナスだったのかといった結果が出ます。
購入する際はもちろん、運営中も出口を意識して計画していきましょう。
「賃貸不動産経営コラム」に一覧表として掲載しています。
よろしければ、そちらもご覧ください。
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