鉄筋のマンションに多い結露
昼間留守にしている部屋なのに、帰宅すると壁が濡れてるという相談がありました。管理会社へ報告すると、住まい方に問題はないか?と告げられたそうです。管理会社が言う使い方とは、「調理の際に換気扇を回しているか?」、「普段から換気を行っているか?」などとの事です。
今回の結露場所は「壁」、そしてこの物件は、新築の鉄筋コンクリート造。築年数が浅い場合、周囲の空気の湿度とコンクリート内の湿度がまだ釣り合っていない事が原因で、結露の原因となる水分がコンクリート内に多く含まれており、結露が起きやすい建物と言えます。
結露の対策は換気
室内で暖房を入れると、室内の空気が乾燥し、コンクリート内の水分が室内に放出され、放出された水分が、暖房を切っている時に結露となります。多分この現象が原因と思われますので、特に1年目の冬は、窓を開けるなどの換気をこまめに行うよう伝えました。新築建物の特性や、換気が必要な旨を説明すれば、理解して頂けます。特に新築の鉄筋コンクリートマンションの場合は、24時間換気の重要性をご入居前に説明する事が必要ですね。
結露は夜間に発生
さて、欠陥住宅は別として、まず結露と住まい方について誤解をされている人が多いと思います。「暖房をしている部屋が結露しやすい」というのも、それだけが原因ではありません。結露といっても、窓に発生するのか、壁に発生するのかによって対処方法も違ってきます。基本的に、結露は暖房している昼間はほとんど発生しなく、暖房を止めた後の夜間に発生します。日中の暖房時は、人が活動している事もあり、室温が20~25度程度なのに対し、湿度は60%位です。夜間暖房を切った後は、室温のみが低下する為、相対湿度が高くなるのが原因で、結露が起きやすくなります。結露対策として、室温の低下に合せて、水蒸気の量も減らす事が重要です。