収益物件の実力を数字で確認
収益不動産のリスクを回避するためには、
「安全性」を確認していく必要があります。
今回お伝えするのは
LTV(ローン・トゥー・バリュー)
購入する物件に対する
ローンの借入額の割合ことで、
負債比率
借入金割合
借入比率
などと呼ばれています。
他にも、
担保割合とか、
融資比率と表現されているケースもあります。
投資金額に対する
ローンの割合を示す指標ですので
投資における
借入金への依存度をみることができます。
■LTV(負債比率)の計算方法
LTVの計算に必要な数字は2つ
・借入金額
・物件価格
基本的に、物件価格のみで単純に計算しますが、
購入諸経費も含めた総投資額で計算するケースも見かけます。
ここでは、
物件価格全額借入をフルローン、
諸経費まで借りたローンをオーバーローンと位置づけして、
物件価格のみで計算する方法で進めていきます。
【計算式】
LTV=借入金額÷物件価格×100
物件価格全額を借入した場合は、
LTV100%という事になります。
例えば、1,000万円の物件を購入するとします。
A:750万円借入した場合のLTVは、75%
(750万円÷1,000万円)
B:850万円借入した場合のLTVは、85%
(850万円÷1,000万円)
どちらの借入の方が、リスクが高いでしょうか?
答えは、B
Bの借入の方が、借入額が高いので
リスクが高いと見なされます。
LTVが高い程、
リスクも高くなる訳です。
LTVが高いということは、
より少ない自己資金で、
投資を行っているということですので、
高いレバレッジを実現することができます。
しかし、
借入金額が多い分、
元金返済のスピードが遅いという事ですので、
数年後に売却をする場合、
銀行への返済額が多く残っていることになります。
万一、
借入の残代金より低い価格でないと売れない・・・
といった事になった場合、
どこかから自己資金を用意しないと、
銀行の担保が外れず売却できない・・・
といった事になってしまう事もあります。
多く借り過ぎてしまうと、
資産の組み替えをしたいとか、
急に現金が必要となった場合、
手続きに時間がかかってしまう恐れもあります。
LTV100%以下という状態は、
ローン残高が評価額を下回っている状態で、安全な投資と言えます。
ちなみに、
LTV100%を超えている場合、オーバーローンと呼ばれています。
LTVは、
低ければ低いほうが安全性が高くなる反面、
多くの自己資金が必要になります。
安全性を求めると、
自己資金の効率性が下がり、
効率性を求めると、
安全性は下がるといった関係になっています。
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