収益不動産を購入する際の購入価格は、
「家賃収入が多いかどうか」より、
「営業純利益(NOI)が多いかどうか」
に着目して検討されることをお勧めします。
そして、営業純利益(NOI)から
購入希望価格を計算することができます。
その為には、
「キャッシュフローツリー」
を知る必要がありますので、
その手順を簡単にお知らせします。
(詳しくは別のコラムを参考にしてください)
総潜在収入(GPI)を求める
物件紹介図面などに記載されている
「満室想定価格」ではなく、
その賃料を現在募集したとしたら、
実際に入居が決まる賃料で、
物件が100%稼働した時の収入額(年額)が総潜在収入となります。
営業純利益(NOI)を求める
物件には、
空室期間、値引き、譲歩(フリーレント)、滞納などがあり、
100%稼働は難しいので、「空室損」として調整します。
また、
物件を運営する為に必要となってくる
諸経費(固定資産税、火災保険、管理手数料、広告料、共用部水道光熱費、原状回復費用、修繕費、インターネット費用など)を、
「運営費」として、調整します。
総潜在収入(GPI)から
「空室損」や「運営費(Opex)」を
差引いたものが、営業純利益(NOI)となります。
購入希望価格を計算する
営業純利益(NOI)がわかったら、
自分が期待する物件の利回りで割り算します。
営業純利益(NOI)÷自分が期待する物件の利回り
こうして求めた、
購入希望価格と
実際に販売されている価格
を比較することにより、
ご自身の希望に合った物件かどうかや、
希望に近づけるには
どの位の価格交渉が必要なのかが数字で見えてきます。
具体的な数字で検証
家賃60,000円で
戸数が10室の1LDK木造アパートがあったとして、
この物件のキャッシュフローツリーは下記のとおりと仮定します。
この物件の、営業純利益(NOI)は、5,040,000円
ご自身の期待する利回りを
8%とした場合の購入希望価格は
5,040,000円÷8%=6,300万円
8%の利回りを確保するには、
6,300万円で購入する必要があります。
ご自身の期待する利回りを
12%とした場合の購入希望価格は
5,040,000円÷12%=4,200万円
12%の利回りを確保するには
、6,300万円で購入する必要があります。
ここでの「利回り」は、
経費を含めた実質利回りのことで、
ネット利回り、NOI利回りなどどいわれている「利回り」で説明しています。
「賃貸不動産経営コラム」に一覧表として掲載しています。
よろしければ、そちらもご覧ください。
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